
ケース、バンド、文字板のカラー全てがシンプルにまとまっています。しかし細部を良く見てみると仕上げなどこだわっている部分が多いです。

全体的にマットな仕上げが多い中、ベゼル斜面にあるさりげなくキラッとしたミラー面。

シンプルな形状のラグ。上面、下面ともに平行の直線になっています。

小さいりゅうずにもミラー、ヘアラインなど細部にこだわった仕上げが施されています。

マットな黒い文字板に、白い時字が目立つデザイン。細かな切分や表示の視認性も良く、見返しリングの5分目には夜光が入っています。

S(日曜)の切分のみ赤色。サブダイヤルにはレコード挽きがされており、唯一文字板の中でツヤを感じる仕様になっています。

時分針ともにシンプルでスタンダードな形状で、先端は白く高い視認性を保っています。
MARKETER'S EYE
Simple or UNsimple?
本モデルは「SIMPLE」をキーワードに、時計の本質である時刻を読み取ることに改めて向き合い、その重要な要素としてオリジナルフォントを開発したモデルです。
特筆すべきは白と黒のみで表現された文字板。このモデルには、今回展示している黒文字板に白のフォントを配したモデルと、白文字板に黒のフォントを配したモデルの2種類が存在します。
白の上に配する黒文字と黒の上に配する白文字では、錯覚により同じデザインのままでは見難くなってしまいます。そのため、白・黒文字板両方で同じ「SIMPLE」な印象を与えながらも、その過程では実に綿密に線の太さ、長さ、フォントサイズ、レイアウトの調整をそれぞれ重ねています。
工夫という意味においては、実は「SIMPLE」では“ない”時計かもしれません。