
ダイバーズウオッチとしての基本に忠実なモデル。時字などの細部へのこだわりによって個性を表現しています。

ベゼルの角には大きなアールがついており、触覚的にも視覚的にも痛くない形。5 所のギザギザにより操作性が向上し、また、形状の個性にもなっています。

ケース側面はなめらかな曲面。ミラー仕上げと相まって、艶かしい印象もあります。

ケース側面からりゅうずガードへも曲面から曲面へとなめらかにつながっています。

りゅうずの上面はクレーターのようにへこみ、有機的な印象があり、それが親しみにつながっています。

文字板の要素の随所に丸やカーブが多く取り入れられています。優しい印象があり、心に素直に入ってくる、人を跳ね返さない形状。

エッジのない裏ぶた。手に当たる部分に角がなく、なじみの良い印象を与えます。
ENGINEER'S EYE
不朽のムーブメント
Cal.82系自動巻ムーブメントはある意味で「不朽」のムーブメントです。1976年3月に発売されて以来、今に至るまで製造が続いています。時計が電子化し、機械式が過去の技術となったのではないか、そう思われた1980年代にあっても綿々と作り続けられました。
その特徴は基本性能の充実と生産性の高さ。開発初期、82というキャリバーナンバーが与えられる前は「ST-1」というコードネームで呼ばれていましたが、STとはスタンダードのこと。汎用性の高いサイズ(φ25.6mm×t5.67mm)に日付、曜日付きで、しかも両表示ともりゅうず1段引きの回転操作で修正することができます。今日の基準からすると当たり前かもしれませんが、当時はそうでなかったものが多かったのです。
性能にかかわる点についても機械式ウオッチ設計の基本をおさえています。例えばひげ持はオーバーホールなどで分解、再組立てされても、工場で調整されたひげぜんまいの中心がずれづらい「三角ひげ持」を採用。緩急針は衝撃等でひげぜんまいが抜けない蓋付きタイプであり、信頼性を高めています。